ショートステイならではの魅力

要介護者が利用する介護施設には様々な事業形態があり、介護士として働き方もそれぞれ異なる。いくつかある事業形態の中でも、メリットが多いと言われるのがショートステイだ。ショートステイとは、在宅で介護を受けている人が1ヶ月程度の短い期間だけ入所してリハビリなどのサービスを受ける施設のことを言う。

この施設で働く魅力の一つに収入の高さがある。月々の給料は資格の有無や勤務地によって微妙に違いがあるが、20代で20万円前後、30代で25万円程度だ。介護業界全体の平均と比べてそれほど違いがないようにも感じられるが、夜勤をこなすことで別途手当てがプラスされる。そのため、特別な資格を持っていない30代でも30万円近く貰えるケースも珍しくない。収入の多さを重視する人にとってこの点は大きなメリットと言える。

働きやすさもショートステイならではの特徴の一つだ。前述したようにこの施設を利用する要介護者は大半が在宅でも問題なく生活ができる程度の介護レベルなので、身体的負担が少ないと言われている。介護業界の仕事に興味があっても体力的に不安があることで二の足を踏んでいる人も、ショートステイであれば安心して働くことが可能だ。

また、短期滞在が基本となるこの施設は、介護者の入れ替わりが頻繁に行われるため、新しい人との出会いを好む人には最適な環境と言える。その反面、限られた時間で相手の状況を見極めて対応する洞察力と対応力が求められることから、通常の施設よりも高い介護スキルが必要だ。