向いている人とは

ショートステイでの仕事は、決して簡単ではない。主に利用者の日常生活の介護をする仕事であるが、その内容は多岐にわたる。例えば、ショートステイの利用者は一人だけではなく、複数人が一度に利用するため、多くの人を見守ることのできる幅広い視点が必要である。また、1泊2日の利用という人もいれば、長い期間利用する人もいる。そのため、利用者個々の介護の必要度を素早く理解して、適切に介護できるような人が求められる。

ショートステイで働くスタッフの中には、介護福祉士やヘルパーの資格を持った人もいれば、無資格で勤務している人もいる。それは問題ないのだが、やはり介護に関する知識がある人とない人では、利用者を観察する視点というのが大きく異なる。もちろん知識や技術があれば、気が付くことも多いし、仕事には役に立つので向いていると言えるだろう。

しかしながら、無資格だとショートステイで働けない、というわけではない。そこで、重要となるのは、利用者を思う気持ち、つまりホスピタリティの精神である。ショートステイを利用するということは、いつもとは違った環境で快適に過ごしてもらうことが主な目的だ。その利用者が何をしたいか、どんなことを望んでいるかということを理解しようとする姿勢が重要であり、さらにそれに一つ一つ答えていくことも必要である。

知識や技術はあると役立つが、必ずなければならないというものではない。それよりもホスピタリティがあることが大切な要素だ。ホスピタリティがある人はこの仕事に向いていると言えるだろう。